『トラブル・マリッジ』、とうとう5回めになりました! ご心配なく。今回で本当に終わりにしますから。途中でカンヌ国際映画祭の話も挟んだので、それほどウンザリなさっていないことを祈っています。
- 🍀『トラブル・マリッジ』あらすじ・予告編、過去記事🍀
- 🍀デュプリーは危険な中でも危険な役!🍀
- 🍀オーウェンはスタントを自分でするタイプの1人🍀
- 🍀興味深い出演者たち🍀
- 🍀デュプリーの名を巡って脅迫された?!🍀
- 🍀オーウェンの演技力に脱帽! 『ナイト・ミュージアム』と同時進行だった!🍀
- 🎬『トラブル・マリッジ』を観る🎬
🍀『トラブル・マリッジ』あらすじ・予告編、過去記事🍀
ハワイで盛大な結婚式を挙げたモリ―(ケイト・ハドソン)とカール(マット・ディロン)。しかし、アメリカの新居に移るとまもなく、カールの親友デュプリー(オーウェン・ウィルソン)が職にあぶれ、二人の家に置いてもらうことに・・・という物語。
ストーリーとキャスト
予告編
これまでの記事
🍀デュプリーは危険な中でも危険な役!🍀
Photo by Universal Pictures, wingclips
意外かもしれませんが、『トラブル・マリッジ』はお義理にも安全とは言えません。オーウェン自身も、「出演した中でも、この映画はかなり危険度が高い部類だったよ」と、コメントしています。
確かに、観ていてドキッとするシーンは何度も出てきます。
1.車に撥ねられる
これは最高にびっくりしました! 自転車でカール(マット・ディロン)の家を去っていこうとするデュプリーは、猛スピードで走ってきた車にぶつかって転んでしまいます。
このぶつかり方がショッキング! 載せられる動画がないのが残念ですが、自転車に乗ったまま、車のフロントに激突し、オーウェンの身体は一回転して地面に落ちてしまいます。
「でも、あれはスタントでしょ?」
それが違うんです! 車にぶつかって落下するのは本物のオーウェン・ウィルソンなんですよ!!!
どこか怪我したんじゃないか心配になる、ひどいシーンです。
2.屋根から落ちる
Photo by Universal Pictures, rakutenTV
これは2度あります。最初はカールの家の屋根によじ登って落下するシーン。もう1つは警備員とバトルを繰り広げたあげく、天井を突き破るシーンです。
特に警備員とバトルを繰り広げる部分は、シーン全体がアクションになっています。
⬆️落下シーンは入っていませんが、これもかなり危険! 警備員が固いものを次々と投げつけるのでハラハラします。
3.スケートランプ
ここもオーウェンは自分で滑ったようです。やはり危険度は相当なレベル。一歩間違うと、骨折でもしかねません。
ちなみに、マット・ディロンはスタントを使ったそう。インタビューで「滑ったのはあなただったの?」と聞かれて、「おいおい、ふざけるな。撮影もまだ中盤なのに、監督らが俺にやらせるわけないだろ? いやあ、まったく、滑らなくて済んで助かったよ。俺はスケボーは苦手だからな」と、答えていました。
4.水鉄砲を顔にかけられる
Photo by Universal Pictures, imcdb
マンディーに捨てられて、雨の中で泣いているシーンで、デュプリーは通りすがりの車から水を跳ねかけられます。
ここでオーウェンが浴びる大量の水は、水鉄砲から顔面に直接発射されたもの。危険とは違うかもしれないけど、かなり不愉快だったでしょう。
🍀オーウェンはスタントを自分でするタイプの1人🍀
ジャッキー・チェンやシルベスター・スタローンが自分でスタントをすることは有名ですが、オーウェンが自分のスタントをこなしていることはほとんど知られていません。
おそらく、
- ジャッキーやスタローンと違って、すべて自分でするわけではないこと
- コメディ俳優のイメージが独り歩きし、アクション俳優としての印象が根付いていないこと
が、原因でしょう。
でも、実際にオーウェンの映画を鑑賞していると、ジャンル問わずアクションが多いこと、多いこと!
オーウェンがスタントまでこなした作品の数々
Photo by moviestills
『エネミー・ライン』はもちろん、『クーデター』、シャンハイ・シリーズ、『アイ・スパイ』、『スタスキー&ハッチ』・・・。そして、もちろん、今回の映画『トラブル・マリッジ』! 他にもちょっとしたアクションシーンや危険な場面が出てくる映画はいろいろあります。
しかも、たいていどの映画でも最も危険なシーンはオーウェンが自分で演じています。『エネミー・ライン』では何度も爆発の中を走り抜けていますし、『クーデター』では体中傷だらけになったほど。
「ジャッキー(ジャッキー・チェン)と組んだ時の映画では何もしなかった、と言われそうだけど、僕はアクションができないわけじゃないよ。あの時はジャッキーの引き立て役に徹していたかったし、彼は繊細な人だから足を引っ張るのは嫌だったんだ」とは、オーウェン本人の言葉。
でも、シャンハイ・シリーズも「何もしなかった」とはとても言えませんよね。砂漠に何時間も埋められたり、絞首台から真っ逆さまに落ちたり、よく耐えたものだと感心します。
なぜ、しょっちゅうアクションをさせられる?
こう言うと失礼かもしれませんが、オーウェンのスタントマンは楽なのでは? この『トラブル・マリッジ』では裸のシーンを担当したくらいで、危険なシーンにはほとんど出ていないようですし、『エネミー・ライン』で全然危険のないシーンを担当していたりします。
まあ、スタントマンの快適さは脇に置いておくにしても、いつも気になるのは、映画製作者たちが当たり前のようにオーウェンに危険を冒させること。
それも、必ずしも必要のないところにアクションシーンを挿入するんですよね。
例えば、先に挙げた車に衝突するシーンなどはなくてもいいのではないでしょうか? コメディでまでこんな危険な芸当をさせるなんてびっくりです!
🍀興味深い出演者たち🍀
タイトル通りです。『トラブル・マリッジ』にはカメオ出演も含め、なかなか豪華な人材が揃っています。
『氷の微笑』ファンには嬉しい? マイケル・ダグラスの出演
Photo by Universal Pictures, moviezine
「えっ、あのマイケル・ダグラス???」と、びっくりなさる方もいらっしゃるかもしれませんね。そう、あのマイケル・ダグラスです。『氷の微笑』で主役の刑事を演じ、その他にもシリアスな役柄で知られていますね。
そんなダグラスのここでの役柄は、モリー(ケイト・ハドソン)の父親トンプソン氏。
ダグラスは「私はあまりコメディを演じる機会はなくてね、このオファーは嬉しかったよ。私が演じるのは、妻を亡くして、娘を溺愛している男の役だ。娘は困ったことにカール(マット・ディロン)と結婚してしまう。私が演じる父親は、義理の息子を重箱の隅をつつくようにチェックするんだ。演じるのはとても楽しかったよ」と、トンプソン役を喜んでいました。
ストーリーの上で面白いのは、トンプソン氏がカールには意地悪をするのに、デュプリーには好意を見せるところ。彼は自分の気に入った人を釣りに誘うタイプなのですが、待てど暮らせどカールを連れて行こうとはしません。ところが、デュプリーに会うと初対面で「私の船で釣りに行かないか?」と誘うのです。
デュプリーが首を絞められた時にはカールを殴りつけ、モリーと一緒に付き添ってデュプリーを病院に連れて行ってやるほど親切です。
カールに辛く当たったことについては、最後にちゃんと謝罪しますが、直後にデュプリーが天井から落ちてきて、またまた不審そうにカールを見ることに・・・。将来的にカールとの信頼関係が築けるかどうか不明なまま、映画は終わってしまいます。
ところで、デュプリーが天井から落ちてきた時、びっくりして一瞬カンフーのポーズをとるのは何なんでしょうね? リゾート開発社の社長のはずなのに、とっさに武術の構えをするって・・・。よく考えると謎の人物でもあります。
セミナーで名乗る男性は?
映画の最後、デュプリーが自分らしさを大事にするようにと説くセミナーのシーン。⬆️の動画の1:22あたりで、デュプリーは客席の白髪の男性に向かって、「あなたの名は?」と聞きます。男性は「ジョー」と答えますが、あれはオーウェンのおじさん。名前も本名です。
おかしいのは、名前を聞いたデュプリーが「違う! ジョーネス(ジョーらしさの意)だ!」と声を上げること。名前を聞いて「違う!」って反応するとは笑えます。聞いているジョーのほうもいかにも納得したように頷くので、ますます面白いですね。
自転車のファンは必見! ランス・アームストロングも登場!
Photo by BBC
私はスポーツにはまったく疎いので、この映画で初めて知ったのですが、自転車レーサーのランス・アームストロングもカメオ出演しています。カールの妄想シーンではなぜかデュプリーの小人ちゃんシャツを着ていますが・・・。
エンドクレジットが終わったあとも数秒間登場し、デュプリーの本を読んで感銘を受けている様子が映ります。彼のファンは映画が終わった後すぐにテレビを切らないように!
🍀デュプリーの名を巡って脅迫された?!🍀
以前も書いたように、脚本家とともにストーリーを練り上げたオーウェン。ところが、公開間近になって、あるロックバンドのグループから脅しめいた手紙を受け取ります。
このバンド曰く、「デュプリーという名前は元々俺たちが作った歌の中に出てくるんだ! 俺たちをプレミアに招待して、ちゃんと謝れ!」
この手紙は、あるホテルのレターセットを使って書かれ、オーウェンの弟ルークを介して届けられたそう。
オーウェンはこの手紙を冷静に受け取り、返信を送りました。その内容は「あなたたちの歌にデュプリーが出てくるのは聴いたことがありません。そんな歌が存在することは知りませんし、映画の名前はそのままにさせていただきます」。
脅しをあっさり払いのけ、無事に映画は公開できたようです。
このバンドはたぶんオーウェンから金品でも巻き上げるつもりだったんでしょうね。最初に何の関係もないルークに手紙を送るのも卑劣です。
でも、オーウェンの返事は冷静でありながら、ピシャリとはねつける雰囲気があって痛快です。
Photo by movienosuke.com
『トラブル・マリッジ』プレミアにて
🍀オーウェンの演技力に脱帽! 『ナイト・ミュージアム』と同時進行だった!🍀
オーウェンは『エネミー・ライン』と『ズーランダー』を並行したように、全く性質の異なる役柄を掛け持ちすることがありますが、実はこのデュプリーもある映画とほぼ同時に撮っています。
Photo by 20th Century Fox, fandom
『ナイト・ミュージアム』のジェデダイア! オーウェンの出演作で最も有名な作品かもしれません。オーウェンを知らないと言う方でも、ジェデダイアの写真を見せたら、たいてい「なんだ、この人だったの!」と反応が返ってきますから。
ハンセルとバーネット大尉を演じ分けたほどの違いはないにせよ、子供のように無邪気なデュプリーと西部の荒くれ男ジェデダイアを両立できるとは、やはり演技力を感じますね・・・。
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