ドアノブのネクタイにはご用心!映画『トラブル・マリッジ』が教えてくれる風習
ドアノブにネクタイがかかっている意味、ご存じですか? アメリカでは一般的みたいですが、日本ではほとんど知られていない様子。
『トラブル・マリッジ/カレと私とデュプリーの場合』には、この習慣を無視したせいで起こる事件が登場します。
本作をまったくご存じない方は、先に『トラブル・マリッジ』あらすじと登場人物をどうぞ。
🧸ドアにネクタイがあったら引き返すべきなのに…🧸
Photo by ©︎Universal City Studios LLC
映画の中盤、デュプリー(オーウェン・ウィルソン)がモリー(ケイト・ハドソン)から紹介された女性マンディーと愛し合う最中に、キャンドルの火がカーテンに燃え移り、居間が焼けてしまいます。
これ、責任をデュプリーに押し付けることはできないと思います。だってキャンドルをひっくり返したのはマンディーですよ?
カール(マット・ディロン)はキャンドルを使った事でデュプリーを咎めますが、そのしばらく前のシーンを見れば、カールとモリーもローソクで楽しんでいたのは明らか。これを非難するのは不当です。
そして、これが今回のテーマになりますが、火事の元々の原因は「ドアノブのネクタイを無視したため」です。
ネクタイを無視しちゃダメ!
↑この動画を観ると分かりますが、デュプリーはちゃんと自分のネクタイをドアノブにかけています。
これは「今は取り込み中なので、入らないでほしい」という意味。ネクタイ以外に帽子が使われることもあります。
これを無視してドアを開けると、セックスシーンにご対面となるので、絶対に開けてはいけません。
にもかかわらず、モリーは無視して入ってしまいました。これでは何か騒ぎになっても仕方がないというもの。
オーウェンが嫌がったヌードシーンの1つ
Photo by ©︎Universal City Studios LLC
余談ながら、ここはオーウェンにとって非常に恥ずかしいシーンでもありました。スタントに任せた裸で寝ているシーンのこともオーウェンはこぼしていましたが、愛し合っていた最中に飛び出してくるこの場面は自分のヌードを見せる羽目に!
オーウェン:とにかく恥ずかしさの連続だった。僕にはもっとマシに思えるショットはいくらでもあったのに、製作者たちは使おうとしないんだ。周りは裸になるくらい何だ、というような口調だけど、僕は顔から火が出るくらい恥ずかしいんだ!
オーウェンはとても上品な性格ですから、映画の中でヌードになるのはものすごく抵抗があるのです。
ちょっと可愛い一言
先に挙げた動画には入っていませんが、このシーンの最後に個人的に好きな一言があるんです。
カールからとうとう「出て行ってくれ」と言われてしまったデュプリー。うなだれながらも立ち働く消防員に向かって「何か手伝う?」。
可愛くて、とてもオーウェンらしいと思います。
🧸結論:火事が起きた発端はネクタイを無視したから🧸
Photo by ©︎Universal City Studios LLC
モリーがネクタイを無視しなければ、デュプリーが慌てて飛び出してくることもなく、マンディーがローソクをひっくり返すこともなかったはず。
ちょっとした不注意が大火事を招いたわけです。
この火事をデュプリーの責任にするのは大間違いでしょう。彼だけならローソクの管理もちゃんとできたはずです。
この映画、カールとデュプリーの設定もごちゃ混ぜなら、火事の責任問題も変な方向に行ってますね…。
・『トラブル・マリッジ』関連記事