『ホーンティング』は怖くなかった!ホラーが苦手な人にも安心|映画『ホーンティング』解説①
やっと『ホーンティング』を観ました! ホラー映画というジャンルと、レビューで見かけた「オーウェンの首が飛ぶ」という表現にギョッとして敬遠していたのです。
やっぱり敬愛する人の頭が切られるのは映画とはいえイヤですから・・・。
では、なぜ気を変えて観たかというと、
・Youtubeで恐る恐る確認してみたところ、首が切れるシーンははっきりとは映っていなかった。
・もっとグロテスクな映画を観たので、耐性がついた。
・リーアム・ニーソンとオーウェンの唯一の共演作と知った。
この3つが理由です。
最近、母とリーアム・ニーソンの繋がりがあって、積極的にリーアム映画を観ていたんですが、彼はハードボイルドのアクションスター。当然、殺しのシーンもありますし、俗に「グロい」と呼ばれるようなシーンもよく出てくるんですね。
これなら「ホラーにしては怖くない」と言われる『ホーンティング』を観られないはずはありません。
リーアム・ニーソンについては↓こちらの記事でご紹介しています。
しかも調べてみると、本作はオーウェンとリーアム唯一の共演作と分かりました。大好きな俳優が2人出ているのに、観ないなんてもったいない! ということで鑑賞しました。
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ホーンティング (字幕版)
🏰『ホーンティング』は怖くない!🏰
結論から言うと、『ホーンティング』はまったく怖くありません。悪霊がうごめく古い屋敷の話なので、当然不気味さはあります。が、グロテスクなところはなく、ホラー苦手な人にもオススメできる作品でした。
オーウェンの首が飛ぶシーンはほとんど映らず
Photo by ©DreamWorks Pictures
あらかじめYouTubeで確認しておいたシーンですが、実際に観ても「オーウェンの首がはねられたかどうか」はあまり分かりません。
気味の悪い彫刻が頭をもぎ取るのですが、このシーンは大混乱の中に混ざり込むので、うっかりすると見落とすレベル。
ストーリーが終わったあと「実は生きていました!」という展開になっても驚かないですね。
ヒロインの死も残酷さがない
Photo by ©DreamWorks Pictures
ストーリーの最後はヒロインが悪霊に立ち向かい、命と引き換えに子どもたちの霊を助け出すのですが、ここも残酷描写はいっさいありません。
解放された子どもたちの霊に導かれて、ヒロインが昇天するシーンまで描かれ、むしろ後味のいいラストとも言えます。
主要キャラクターは善人ばかり
ストーリーの悪はあくまでも亡霊。生きている登場人物に悪人は1人もいません(冒頭でヒロインのエレノアをのけ者にする親族は別)。
Photo by ©DreamWorks Pictures
これもこの映画の良いところですね。
まじめで犠牲的精神の強いエレノア、蓮っ葉であっても親切なセオ、好奇心旺盛で明るいルーク、恐怖心理の実験をしようとする変わり者のマロー博士。
観客はキャラクター全員に感情移入でき、それぞれの性格を好ましく思うことができます。
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🏰『たたり』(1963)のリメイク映画🏰
『ホーンティング』は『アイ・スパイ』や『スタスキー&ハッチ』と同じくリメイク映画。
『たたり』(1963)
Photo by ©Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc.
ただし、キャラクターの名前を引き継いでいるだけで、ストーリーの再現性はほとんどありません。
『ホーンティング』では、エレノアが自己犠牲によって子どもたちの霊を救い出す結末です。
『たたり』ではエレノアは博士に想いを寄せるも、博士が既婚と知ってショックを受け、様々な怪奇現象を味わった後に変死します。子どもたちの救済はテーマですらありません。
『たたり』のワンシーン
Photo by ©Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc.
私としては『ホーンティング』のほうが面白く感じますね。
🏰あらすじと登場人物(キャスト)🏰
簡単にこの映画の情報を載せておきましょう。
あらすじ
予告編
登場人物(キャスト)
映画のほとんどは4人だけで進行していきます。
エレノア(リリー・テイラー)
Photo by ©DreamWorks Pictures
映画の主人公。まだ若いが、生涯の大半を母の介護に費やされてきた。しかし母が亡き後、姉夫婦から家を追い出されてしまう。電話で「不眠治療のための体験者にならないか」と誘われて、幽霊屋敷のヒル・ハウスへ向かう。
性格はまじめで、犠牲的精神にあふれている。
セオ(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)
Photo by ©DreamWorks Pictures
蓮っ葉な若い女。バイセクシュアルで、私生活は荒れている様子。夜型のためか不眠症で、体験者としてヒル・ハウスに入ってくる。軽薄だが親切で、エレノアが取り乱した時には心配し、世話を見てやる。
ルーク(オーウェン・ウィルソン)
Photo by ©DreamWorks Pictures
好奇心旺盛な少年。エレノアやセオと同じく不眠症の治療としてヒル・ハウスに来るが、実際には健康の見本のよう。端から不眠治療のことなど信じてなく、ヒル・ハウスの暗い過去にも精通している。
底抜けに明るくて頭がよく、屋敷の呪いや不眠症治療の本当の目的を探り当てようとする。
ルークの役割については、⬇以下の記事で詳しく説明しているので、そちらも併せてどうぞ。
マロー博士(リーアム・ニーソン)
Photo by ©DreamWorks Pictures
「恐怖が人間にどんな反応を引き起こすか?」を研究している博士。その実験をすべく、表向きは「不眠の治療」として幽霊屋敷のヒル・ハウスに体験者を集める。が、ヒル・ハウスの怪奇現象は想像を遥かに超える酷さで、実験を後悔する。
恐怖の実験という趣味の悪さはあるものの、性格は善良でまじめ。
🏰結論:ホラー苦手な人にも『ホーンティング』はオススメ!🏰
あれだけ敬遠していた私が言うのですから間違いありません。『ホーンティング』はものすごく怖がりな人でも観られるホラーです。
4人の主要キャラクターは全員好感が持てるし、最後の救済シーンも心温まる。その上、オーウェンとリーアムが出ているんですから最高です!
観終わって思ったのは、「もっと早く観ればよかった!」。私はさっそくDVDを購入し、コレクションに加えました。
つづく➡
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