『アイ・スパイ』はテレビドラマをリメイクした映画。オーウェン・ウィルソンとエディ・マーフィーが主演を務め、ファムケ・ヤンセンが共演しました。
Photo by ©︎Columbia Pictures Industries, Inc.
・公開:2002年
・ジャンル:コメディ、アクション
・時間:96分
・出演:オーウェン・ウィルソン、エディ・マーフィー、ファムケ・ヤンセン他
なぜか異常に低い評価を受ける映画の1つ。映画評論サイトなどを見ると、呆れるほど口汚く罵られています。
もしかしたら、原因はジャンルが【アクション】となっていることかもしれません。
確かに、007や96時間シリーズのようなアクションを念頭に置いて鑑賞すると拍子抜けするでしょう。
下手なジャンル分けをすると、好みの違う客層を集めてしまうので、困りものですね…。
『アイ・スパイ』はアクションよりも友情コメディがテーマ。物語の主軸は、性格のまったく違うアレックスとケリーが大喧嘩を繰り返しながら仲良くなっていく過程です。
私は『アイ・スパイ』が大好き! 何を観ようか迷った時など、とっさに手に取って楽しむ映画です。
評論サイトの点数は脇において、皆さんもぜひ自分の目で観て、本作を楽しんでください。
スパイ要素と笑い、友情が融合した楽しめる映画ですよ!
✈️『アイ・スパイ』あらすじとキャスト✈️
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本作は2002年の公開。今では一般的なアメリカのステルス機能付の戦闘機も、この映画では試作段階として描かれています。
アメリカから盗まれた試作品のステルス機を、エージェントのアレックスと無敵ボクサーのケリーが取り戻すために奮闘する…というのが大筋です。
あらすじ
試作品のステルス機【スイッチブレード】がアメリカから盗まれた。エージェントのアレックス(オーウェン・ウィルソン)は、機械がロシアを経由してハンガリーのガンダース(マルコム・マクダウェル)の手に渡ったことを突き止める。
アレックスはエージェントとして有能にも関わらず、日常はツイてないことばかり。職場ではまともなスパイ道具ひとつもらえない陰湿なイジメをされ、どう見ても無能なエージェント・カルロス(ゲイリー・コール)が威張り散らすのにイライラを募らせる。
さらには、アレックスは同僚のタフな女性エージェント・レイチェル(ファムケ・ヤンセン)に恋をしているのに、内気な性格ゆえに告白できずにいるありさま。
上司はステルス機を取り戻すため、アレックスとレイチェルをブダペストに送り込むことにする。ガンダースの警備突破のため、上司は無敵ボクサーのケリー(エディ・マーフィー)も計画に引っぱり込んでいた。
アレックスとケリーは行動を共にすることになるが、アレックスはわがままなケリーに我慢ができず、初対面から2人はぶつかり合う。
しかし、協力するうちに2人はだんだん仲良くなり、気づけばアレックスはケリーに恋の悩みを相談するまでになる。
打ち解けた2人はステルス機を取り戻すべく奮闘するが、敵の動きに不審なことが多く、何とレイチェルが二重スパイであることが発覚して…
主な登場人物(キャスト)
ストーリーで重要なのは5人。主人公のエージェント・アレックスとボクサーのケリーのコンビ、アレックスの同僚のレイチェルとカルロス、そしてステルス機を盗んだ犯人ガンダースです。
アレックス(オーウェン・ウィルソン)
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主人公のエージェント。無邪気で真面目、有能なエージェントなのに職場ではイジメに近い扱いを受けている。
軟弱ではないので、使えないスパイ道具ばかり渡された時はカルロスの道具をくすねて鬱憤を晴らす。
仕事仲間になったケリーのわがままに負けじと言い返す意地もあり、時には強硬手段に訴えたり、なかなか強気なところも。
同僚のレイチェルに恋していて、彼女が悪者と判明した後も未練を残す。
ケリー(エディ・マーフィー)
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57戦全勝の無敵ボクサー。自惚れで女好き、いつも騒々しいワガママ男。ステルス機を取り戻す手伝いを頼まれてアレックスと組む。
はじめはアレックスを馬鹿にした態度を取るが、喧嘩を繰り返すうちに仲良くなり、いつの間にかアレックスの恋の相談役にもなる。
レイチェルの正体が判明し、彼女がアレックスを虐待した時には当人よりも腹を立てた。ラストでは、まだ彼女への未練を残すアレックスを守り、レイチェルを逮捕させる。
レイチェル(ファムケ・ヤンセン)
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アレックスの同僚のエージェント。実は二重スパイで、敵のガンダースに雇われている。
自分の利益のためなら他人を傷つけてもかまわない性格。アレックスのことは好ましく思っているが、終盤では情報を得るために彼を拷問する。
雇い主のガンダースと手下たちを撃ち殺し、ステルス機の代金を横取りしようとするも、アレックスとケリーに見つかって失敗。刑務所に送られた。
カルロス(ゲイリー・コール)
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アレックスの同僚エージェント。職場ではなぜか高待遇で、いつも威張りくさっている。髪をポニーテールにして、キザな態度を自慢にしているが、終盤で付け毛であることがバレる。
レイチェルとつるんでいる節があり、ステルス機のお金を狙っているような発言をしたり、かなりいかがわしい。
ガンダース(マルコム・マクダウェル)
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違法なハンガリーの武器商人。ボクシング好きで、ケリーとハンガリーのボクサーの試合を企画する。
盗んだステルス機で金儲けしようとするが、自分で雇ったレイチェルに射殺される。
✈️『アイ・スパイ』概要まとめ✈️
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本作はスパイものとは言え、メインの物語はアレックスとケリーの友情物語。『アイ・スパイ』に、96時間シリーズのような本格スリラーを求めてはダメです。
これをアクションとしてジャンル分けしたのは罪だと思います。コメディとして売り出せば、『アイ・スパイ』ももっと高評価を得られたかもしれないのに。
この映画は友情コメディであり、アクションやスパイは物語に華を添える存在に過ぎません。
しかし、笑いとスパイ要素を融合したストーリーはオリジナリティに溢れ、他では味わえない独特の面白さがあります。
オーウェン・ウィルソンとエディ・マーフィーの2大スターが織りなすコメディを存分に楽しんでください!
映画そのものの考察は別記事にまとめていますので、併せてどうぞ。
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