オーウェン・ウィルソンの映画と性格

オーウェン・ウィルソン|知られざる性格をすべて公開!

『ナイト・ミュージアム』のカウボーイや『アルマゲドン』のオスカー、『カーズ』の主役の声を担当するなど、有名作品に数多く出演している、ハリウッドの人気俳優オーウェン・ウィルソン。そんな彼の真の姿について伝えるブログです。

あの和解シーンはオーウェンが作ったもの! ― 映画『ズーランダー』③

 アメブロからの移行もはかどってきました。いよいよ 『ズーランダー』第3弾オーウェン演じるハンセルについて、もう少し見て行きましょう。

 

 

ストーリー

 

予告編

 

これまでの記事

 

役名とキャストは、1️⃣の主な登場人物欄をどうぞ。

 

5.「スタントばかり使う」とは失礼!

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Photo by Paramount Pictures, whysoblu


 ズーランダーは何とかハンセルを打ち負かしたくて、ウォーキング勝負を挑戦し、またしても負けてしまいます。

 ベン・スティラーの現実の悔しさが滲み出ているシーンの一つで、解説する時もオーウェンにかなり意地悪なことを言っています。曰くオーウェンみたいにスタントばかり雇う俳優はいないよ。雇うというか雇わせたがるというか・・・。僕だってたまには使うけどさ」

 確かに本作ではヨーヨー、スクーター、ウォーキング勝負での極端な技など、オーウェンのスタントはたくさん登場したよう。でも、壁を歩いたり、逆立ちのまま回転したりするのはベンだってできないし、彼はヨーヨーもスクーターも使わないのですから、これは不当な言いがかりです

 だいいち、オーウェンエネミー・ラインの合間に出演したんですよ? あれがどんなに大変だったか分かってますか、スティラーさん? 「雇わせたがる」どころか、ノースタントで演じた危険な場面もたくさんあったんですからね。

 

・『エネミー・ライン』の記事一覧

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「スタントばかり使う」 とは、まあ!

 

冗談でも言ってほしくありません!!!

 

 これを言うと意地が悪いかもしれませんが、ベンはちょっとしたことでも怖がっていますよ。 証拠は、ハンセルズーランダーチルダを案内して館内に入るシーン。

 三人はローラースケーターが行き交う中を通って行くのですが、ベンは「スケーターたちはちゃんと合わせるから、100%任せろって言うんだけどさ、やっぱりビクビクだったよ・・・」。ね? 地雷を走るわけでもないのに怖がるでしょう?

 

 ちょっと話が飛躍しましたね。勝負のシーンに戻りましょう。

 

 もちろんオーウェンにも苦手分野はあって、このシーンで一番苦労したのがロボットダンスの部分だったよう。「僕は踊るのが苦手だし、リズムに合わせるのが大変だったんだ。僕は音楽的じゃないしね」と、本人はコメントしていますが、あれは音楽的かどうかではなくて、単に感覚的にしっくりこないのだと思います。

 でも、オーウェンって本当にダンスが苦手なのかしら? 彼は「できない、できない」と言っておいて、いざしてみると誰よりも上手だということがしょっちゅうですから謙遜しすぎな人なんです

 

 ところで、余談ながら、この変な勝負で審判を務めるのは何とデヴィッド・ボウイ 

 

 映画の冒頭にはドナルド・トランプも出てきます。

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Photo by Paramount Pictures, celebrityhush

ズーランダーを褒め称えるドナルド・トランプ

 

 この映画は特別出演が多いのも特徴であるらしく、合計で30名ほど豪華なセレブが登場! もっとも、私は無知なので、トランプとボウイくらいしか分からないのですが・・・。

 

6.和解のシーンはオーウェンが構成した

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Photo by Paramount Pictures,

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 脚本を作る際、ベンが最も行き詰まったのがハンセルズーランダーをどうやって和解させるか?」という問題でした。脚本家はベンの他にあと二人いたのですが、この時ばかりは三人寄れば文殊の知恵とはならなかったのです。

 さんざん頭を絞っても、まったくいいアイディアが浮かばず、ついに見かねたオーウェンが、「マチルダに仲介させて、ガキみたいな僕らを和解させたらどう?」

 オーウェンの提案はすぐに採用され、この場面全体を彼が構築することに。その結果、あの感動的な和解シーンが生まれたのです。ここはこの映画で最も美しいシーンですから、ご存知ない方のために概要を書きましょう。


 命を狙われていることに気づいたズーランダーは、自分のライバルの家なら追っ手も探しに来ないだろうと思いつき、チルダと一緒にハンセルの家を訪ねます。

 直前にウォーキング勝負で争ったばかりのハンセルは玄関から出てくるなり、「リベンジか?」

 チルダズーランダーが洗脳されていることを伝え、匿ってくれるように頼みます。すると・・・

 

ハンセル以下、):隠れるのは構わないが、話をつけるのが先だ。何で俺を目の敵にするんだよ? こっちは傷ついてたんだぜ。

ズーランダー以下、)︰きみもひどいこと言ったから、こっちも傷ついたよ。

:(沈黙の後で)先に言えよ。

さあな。たぶん脅威を感じてたんだと思う。きみは第一線で、こっちは落ち目だから。

俺だって同じさ。陰に隠れたモデルの惨めさが分かるか? ズーランダーが世界一のモデルなんだから!
(また沈黙)
 聞いて驚くなよ。1995年の雑誌の表紙であんたを見て、俺はモデルになろうって決めたんだ。デレク・ズーランダーこそ俺の憧れさ。最高だよ!

︰(びっくりして)そうなのか! 悪かったよ。

俺のほうこそ!

 ハンセルズーランダーをしっかりと抱きしめ、家の中に迎え入れました。


↑簡単に要約した会話なので、雰囲気は伝えられませんが、実際に観ると本当に素敵なんですよね。オーウェン本人の優しさと知性が光っています。 こんなに心温まるシーンを作ることができるとは、感心しますよね?

 さんざん考えて何も浮かばなかった脚本家のうちの一人は「ああ、オーウェン! このアイディアは2週間前に提案してほしかったな。そしたら、頭を絞る手間がいらなくて済んだろうに」と、苦笑していましたが、オーウェンはあまり口を挟むのもどうかと遠慮していただけ。積極的に意見を求めていたら、すぐにこのシーンを書き上げてみせたでしょう。

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ハンセルを演じた頃のオーウェン

 それにしても、自分をさんざん侮辱したライバルをあっさりと許すなんて、ハンセルは心が優しいと思いませんか? 傲慢なモデルなら、まず間違いなく鼻先でドアをバタンと閉めるでしょう。というより逆の立場だったら、ズーランダーは絶対に受け入れなかったはず。

 この二人の勝負は、明らかにハンセルのほうが上手で対応が大人です

7.部下がたくさんいるのに威張らない

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Photo by Paramount Pictures,getyarn

 ハンセルオーウェンらしいと思うのは、ライバルを温かく迎え入れる心の広さばかりではありません。たくさんの子分がいるにも関わらず、何でも自分でするところも共通点の一つです

 例えば、仲直りシーンでも玄関のドアを開けるのはハンセル本人。普通だったら、こういう時はまず子分の一人が出てきそうですよね? 
 翌日には何と、自分でパンを焼き、子分がそれを食べています!

 映画冒頭で「傲慢なモデル」と紹介された事実とは明らかにズレているのですが、オーウェンの働き者ぶりが現れていて、とても自然に感じてしまいます。

 ところでベンは、館にいる人々を【ハンセルの乱交相手】として描いているのですが、ハンセルを演じるのがオーウェンなので、ただの仲間にしか見えません

 チルダが男たちに囲まれるシーンはちゃんとあるのですが、これもズーランダーの幻覚として片付けてしまいそうなほど

 やっぱりオーウェンが演じると、どんな役でもまともになります

 

8.PCを叩くのも、オーウェンが思いついた

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Photo by Paramount Pictures, dentistry

  

 MacPCの起動ができずにうろたえるシーンでは、またしてもオーウェンがアイディアを出したことで解決。ベンはここでもあれこれ考えては、どうもしっくり来なくて行き詰まっていたようです。オーウェンが僕の家に来てね、いろいろ考えてみたんだ。間違ってインターネットに繋いでしまうという案もあったんだけど、操作が苦手でね。頭を絞って考えてたら、急にオーウェンがパソコンを叩き出したんだ。これで決まりさ。」

 ちなみに、清掃員のフリをして会場に潜り込むシーンはズーランダーハンセルももちろん別人。まあ、ベンの代役はともかく、オーウェンのほうは似ても似つかないので、いくら何でも違和感がありますよね。

 

 さて、 『ズーランダー』の制作秘話はここまでにします。この映画は2016年に続編が作られましたが、今のところ『ズーランダー2』についてはこのブログで取り上げるつもりはありません。

 なぜかというと、ハンセルが男女合計10人を妊娠させてしまうというあり得ない設定にされてしまっていて、さすがにオーウェンを侮辱している気がするからです。続編の撮影中、オーウェンは一度ヒステリックに泣き出してしまい、休ませなければならなくなった事もあったそうです。

 

 そういえば、ベンが『ズーランダー』の制作を開始したのはエネミー・ラインの撮影中。続編の作成を決めたのはオーウェン『クーデター』で成功しようとしている時。

 

 やっぱりベンはオーウェンをシリアスな映画で有名にさせたくないみたいですね・・・。

 

⬇️『ズーランダー』を観る⬇️

 

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Photo by Paramount Pictures, Posterwala

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