オーウェン・ウィルソンの映画と性格

オーウェン・ウィルソン|知られざる性格をすべて公開!

『ナイト・ミュージアム』のカウボーイや『アルマゲドン』のオスカー、『カーズ』の主役の声を担当するなど、有名作品に数多く出演している、ハリウッドの人気俳優オーウェン・ウィルソン。そんな彼の真の姿について伝えるブログです。

ベン・スティラー、オーウェンに嫉妬? ― 映画『ズーランダー』解説①

 今日は何も考えずに大笑いできる映画を。今回はベン・スティラーが初登場です。

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Photo by celebbebylaundry

ベン・スティラー 

 観たことある方も多いですよね? 『ナイト・ミュージアムで警備員のラリーを演じたあの俳優さんです。代表作としては他にも、『ミート・ザ・ペアレンツ』とかメリーに首ったけ、最近では『ライフ!』などがありましたね。

 でも、彼の出演作の中でも特にヒットしたのがこちら⬇️

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Photo by Paramount Pictures,  yahoo

『ズーランダー』ベンが主演・脚本・監督を兼任した、大ヒットのコメディです。キャッチコピーは「体脂肪3%、脳味噌は1%」。↑のポスターにもしっかりこの文章が印刷されていますね。

 誰が思いついたのかは分かりませんが、なかなか目を引く謳い文句

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🌳映画『ズーランダー』あらすじ・予告編🌳

 とにかく、内容がふざけています。スーパーモデルの父親がなぜか炭坑で働いていたり、最後だけなぜか超自然現象が起きたり、ツッコみたくなるポイントは多いものの、気軽に楽しめる映画だと思います。

ストーリー

ja.m.wikipedia.org

予告編

🌳主な登場人物🌳

 
ズーランダーベン・スティラー
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Photo by Paramount Pictures, quotesgram
 頭の鈍いスーパーモデル。3年連続ベストモデル賞を受賞したものの、4年目にハンセルに敗れ、気落ちする。
 
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Photo by Paramount Pictures, forocoches
 新人モデル。ズーランダー最大のライバル。キザだが、優しい面もあり、ズーランダーとは比較にならないほど頭脳明晰。
 
チルダクリスティン・テイラー
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Photo by Paramount Pictures, fandom
『タイムズ』誌の記者。ファッション界の闇犯罪を暴こうと奮闘している。映画のラストでズーランダーと結婚。
 
ムガトゥウィル・フェレル
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Photo by Paramount Pictures, movieactor
 有力なファッションデザイナーだが、闇犯罪組織の暗殺者として動いている。
 
モーリージェリー・スティラー
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Photo by Paramount Pictures, worklad
 ムガトゥの手下となっているエージェントだが、ラストで良心の呵責に苛まれてすべてを暴露。
 
カティンカミラ・ヨヴォヴィッチ
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Photo by Paramount Pictures, millaj
 ムガトゥのパートナー。性悪な点ではムガトゥを上回る。
 
プルウィットデイヴィッド・ドゥカヴニー
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Photo by Paramount Pictures, forums
 
 
 では、いつものように、項目ごとに制作秘話を書いていきましょう。第1弾の今日は、オーウェンとベンの関係を掘り下げるところから
 

🌳ベン・スティラーオーウェンの微妙な関係🌳

Embed from Getty Images

 以前『エネミー・ライン』の記事で、ベン・スティラーが邪魔しようと躍起にならなければ、オーウェンはシリアスな路線を進んだだろう」と書いたのを覚えておいでですか? 

 実はオーウェンがコメディ俳優のレッテルを貼られるきっかけになったのが、まさにこの『ズーランダー』なのです

 ベンは、オーウェンがシリアスな俳優として成功しつつあるのを苦々しく思っていて何とか方向変換させようと必死になっていました。

1.オーウェンのキャリアに歯止めをかけようとした?

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Photo by vulture

 先に誤解のないように強調しておくと、

ベンはオーウェンのことを心から大好きです!

 もともと積極的に仲良くなろうとしたのはベンのほうですし、オーウェンと共演したがって接触を求めたのもベン・スティラーだったのですから。

 初めのうちはオーウェンもベンの友情を喜んでいたのですが、二人の関係にはすぐに何か異質なものが混ざり始めます。

 彼らの関係がぎくしゃくしだした理由は、

  1. ベンの性格に妬み深い面があったこと
  2. 俳優としてオーウェンのほうが高く評価されたこと
の2つが最大の原因。
 コメディ俳優として名を成したベンですが、実を言えば、彼が本当に演じたかったのはシリアスな役。しかし、『ケーブル・ガイ』『パーマネント・ミッドナイト』などで暗めの役にチャレンジしてみても、まったくと言っていいほどヒットしません
 一方のオーウェンは、様々なジャンルのオファーが来ては必ずどの役も成功に終わらせ、ついには『エネミー・ライン』の主役に選ばれて、今にもシリアス俳優としてトップに登りつめようとしていました
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Photo by 20th Century Fox, interfilms

 ベンはすっかり慌てました。

 このままではオーウェンだけ別の世界に入ってしまう!!!

 彼はオーウェンが自分とまったく同じ水準の俳優に留まることを望んでいたんですね。まあ、気持ちも分からないではありませんが。

2.わざとオーウェンに似合わない役を用意

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Photo by Paramount Pictures, BBC

 
 オーウェンのイメージを完全にコメディ風に塗り替えようと、ベンは『ズーランダー』に傲慢で軽々しいモデルを登場させ、これをオーウェンに演じさせることにします。そして、その後も何かと似合わないコメディの役をオーウェンに回し、間違ってもシリアスな俳優として名を成さないように根回しをしたのです。
 
 しかも、ベンはオーウェン自身の性格についても事あるごとに真反対に表現し、誤ったイメージを広めるのに貢献(?)しています。ちょっとタチが悪いですね・・・。
 
 この映画の音声解説の時も、「僕やオーウェンみたいな鼻の形じゃ、ふつうはモデルになれるはずがないさ」と、わざわざオーウェンの鼻に注意を向けさせ、同席者から「そういえば、オーウェンの鼻ってどうしてああなったの?」と聞かれると、「知るか! 子供の時折ったらしい」。これはちょっとひどいと思いませんか? ちなみに、オーウェンの鼻にキズがあるのは高校で教師に殴られたせいです。
 
 でも、不思議とベン・スティラーのことはあまり悪くは思えません。嫉妬心による度を越した意地悪には頭にきますが、それでもベンにはどこか人好きのするところがあるのです。
 
 オーウェン自身、ベンの意地悪にはかなり傷つき、時には怒ることもありますが、それでも仲良くしたい気持ちはあるようです。たぶん、ベンが本心では自分に友情を持ってくれていることを感じているのでしょうね
 

3.劇中のズーランダーとハンセルの関係にはベンの葛藤が現れている

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Photo by Paramount Pictures, sensacine
 
 映画では、3年連続でベストモデル賞に輝いていたズーランダーは4年目に新人のハンセルに敗れ、あからさまに敵意を見せます。
 
 面白いのは、劇中の設定が現実のオーウェンとベンの関係をそのまま映し出していることです。
 
 ハンセルに勝利を奪われ、何とかリベンジしようとするズーランダーの姿には、俳優としてのキャリアの限界にぶつかったベンの本心が透けて見えます。一方、何をさせてもズーランダーを軽く凌いでしまうハンセルオーウェンのキャリアと才能そのまま。
 
 ベンはオーウェンのイメージダウン】を目論みながらも、自分の気持ちをしっかりと作品に投入したようですね。劇中でもズーランダーハンセルを嫌っているのではなく、妬んでいるだけハンセルの方には何の敵意もなく、ズーランダーが助けを求めると、快く受け入れてやります。

4.妬いてはいても、共演はしたい?

  さっきもちょっと触れましたが、オーウェン『ズーランダー』エネミー・ラインの出演を掛け持ちしていました「ハンセルの出番はこれ以上多くなくてよかった」などと意地悪発言をするベンも、一度だけ⬇️こんなコメントを。
「何としてもオーウェンには出てほしかったんだ。彼が忙しすぎて出られないんじゃないかと、ヒヤッとしたよ!」つい本音が出たようですね。最初に書いたように、ごちゃごちゃ屁理屈をこねても、結局ベンはオーウェンが大好きなのです。
 
 ちなみに、ベンと共同で脚本を書いたうちの一人も、「ハンセルが出てきたほうが面白くなるね。もっと出番を増やしたかったけど、オーウェンの時間がなくてね」と残念そうでした。
 
 あら、陽気な映画を取り上げた割にはぜんぜん明るい話になりませんでした。次回はもう少し作品そのものについて書きますね。
 
つづく➡️

 

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