日本では、映画も決まった作品ばかりが話題に上りやすく、海外で大ヒットした作品でも全然入ってこなかったりします。そのせいで、素晴らしい映画なのに埋もれているものがたくさん!
この記事では、個人的に「埋もれてはもったいない!」と感じる洋画を15作品紹介します。ランキングにするのは難しいので、年代順に並べますね。
- 🧡見逃せない洋画おすすめ15選🧡
- 1.『パトリック・スウェイジ/復讐は我が胸に』(1989)
- 2.『奇跡を呼ぶ男』(1992)
- 3.『ルビー・カイロ』(1992)
- 4.『レ・ミゼラブル』(1998)
- 5.『ザ・マイナスマン』(1999)
- 6.『ホーンティング』(1999)
- 7.『アイ・スパイ』(2002)
- 8.『セラフィム・フォールズ』(2006)
- 9.『トラブル・マリッジ/カレと私とデュプリーの場合』(2006)
- 10.『アフターライフ』(2009)
- 11.『ホール・パス/帰ってきた独身生活』(2011)
- 12.『THE GREY/凍える太陽』(2012)
- 13.『アー・ユー・ヒア』(2014)
- 14.『インヒアレント・ヴァイス』(2014)
- 15.『クーデター』(2015)
- 🧡マイナー扱いの映画を発掘するのも楽しい🧡
🧡見逃せない洋画おすすめ15選🧡
私が選ぶとどうしても好きな俳優の出演作に偏りますが、そこは悪しからず…。独断と偏見でオーウェン・ウィルソン及びリーアム・ニーソンの出演作から全部で15作品選出しました。
奇数になっているのは、そのうち1作で2人が共演しているからです。
ここで挙げる映画の大半は、現在日本では入手困難です。各映画の末尾にあるリンクは、Amazonで手に入る中古のディスクや配信、海外版のDVDに飛びます。なお、リンクの使用上、Amazonにしか取り扱いがない場合も楽天やYahooショッピングが表示されてしまいます。どうかお許しのほどを…。
1.『パトリック・スウェイジ/復讐は我が胸に』(1989)
Photo by ©︎Warner Bros. Entertainment Inc.
・公開:1989年
・ジャンル:アクション、スリラー
・時間:108分
・出演:パトリック・スウェイジ、リーアム・ニーソン、アダム・ボールドウィン、ベン・スティラー他
リーアム・ニーソン初期の出演映画。ギャングの争いをテーマにした物語です。
リーアム演じるブライヤーは途中で殺されてしまいますが、前半の活躍ぶりは見もの! 主役そっちのけの勢いで観客の目を奪います。猛犬注意の檻に飛び込んだり、電車の上に悠々と座って敵をかわしたり、リーアムらしい破天荒なアクションが魅力。
その他の出演者では、駆け出しのベン・スティラーがギャングの息子役で出演しています。出番は少なく、リーアム同様に話半ばで殺されてしまいますが、初々しく可愛らしいベンの演技も見どころですよ。
2.『奇跡を呼ぶ男』(1992)
Photo by ©︎Paramount Pictures Corporation
・公開:1992年
・ジャンル:コメディ
・時間:108分
・出演:スティーブ・マーティン、リーアム・ニーソン、デブラ・ウィンガー他
スティーブ・マーティン主演のコメディ映画。リーアム・ニーソンが警察署長役で助演しています。
マーティン演じる【奇跡を売りにしたペテン師ジョナス】がトークショーで人々を楽しませる話を軸に、さりげないヒューマンドラマが展開する優れた映画。ジョナスと警察署長ウィルの対立やジョナスの妹ジェーンとウィルの恋物語も混ざり、面白い人間関係も魅力です。
残念ながら、この映画は日本では入手困難。Amazonプライムでレンタルできるのは、【吹き替え版のみ】です。
私自身は吹き替え版を観る気になれず、原語のビデオファイルとオリジナル英語字幕を入手し、自分で英語字幕を日本語訳してから観ました。
しかし、皆さんはそんな面倒な作業はイヤだと思うので、Amazonプライムの吹き替え版をご紹介しますね。
3.『ルビー・カイロ』(1992)
Photo by ©︎Miramax, LLC
・公開:1992年
・ジャンル:スリラー
・時間:91分
・出演:アンディ・マクダウェル、リーアム・ニーソン、ヴィゴ・モーテンセン他
リーアム・ニーソンの出演作ですが、これがまた入手困難。何と、日本では中古のレーザーディスクとビデオテープしかありません! レンタルや配信もなく、『奇跡を呼ぶ男』以上に不遇な扱い。
結局、私はこれもビデオファイルと英語字幕を入手し、自分で日本語字幕をつけて観ました。
愛する夫がメキシコで墜落死したことを知ったベッシー(アンディ・マクダウェル)は遺品整理をするうちに不審なものを見つけ、次第に夫の邪悪な素顔を知ることになる…という物語。
リーアムはベッシーの新たな恋人となるラム博士の役です。ちょっと残念なのは、ストーリーでのラム博士の重要度が低いこと。テーマは面白いのに、詰めが甘い印象を受けてしまいます。
とはいえ、リーアムの初々しさを味わえる一本ですし、埋もれさせておくのはもったいない映画。ぜひ、日本でもちゃんとディスク化して欲しいものです。
4.『レ・ミゼラブル』(1998)
Photo by ©︎Columbia Pictures Industries, Inc.
・公開:1998年
・ジャンル:ドラマ
・時間:134分
・出演:リーアム・ニーソン、ジェフリー・ラッシュ他
『レ・ミゼラブル』といえば2012年版が有名ですが、個人的にはリーアム・ニーソン主演のこちらもおすすめ。
本作はミュージカルではなく、完全な映画。ストーリーはジャベール警部が自殺して、ジャン(リーアム・ニーソン)が解放されるシーンで終わります。晴れて自由の身になったジャンが空を仰ぎながら喜びを噛み締めるラストが爽やかで大好き。
この『レ・ミゼラブル』、もっと広まってほしいものです。
5.『ザ・マイナスマン』(1999)
Photo by ©TSG Pictures
公開:1999年
ジャンル:スリラー
時間:111分
出演:オーウェン・ウィルソン、マーセデス・ルール、ブライアン・コックス、他
オーウェン・ウィルソン主演の静かなミステリ映画。日本では中古のDVDがあるのみで、ほとんど話題にもならないのが残念。血みどろの表紙で誤解を与えますが、スプラッターではありません!
パッケージ裏のあらすじだけ読むと、オーウェン演じるヴァンが連続殺人犯と思いますが、とんでもない。いざ観ると、ヴァンは無実で陰で糸を引いている人物がいて…と、なかなか複雑。
あれこれ推理しながら観るのが楽しく、頭の体操にもいい(?)映画です。
出演者では、オーウェン1人が飛び抜けて素晴らしい。若々しく可愛らしくて、天使みたいです。それでいて、複雑な状況に置かれてしまったヴァンの不安な心理をよく演じています。
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6.『ホーンティング』(1999)
・公開:1999年
・ジャンル:ホラー
・時間:113分
・出演:リーアム・ニーソン、オーウェン・ウィルソン、リリ・テイラー、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ他
現時点では、リーアム・ニーソンとオーウェン・ウィルソンが共演した唯一の映画です。
なぜかこの作品は評判が悪いのですが、個人的にはオーウェン・ウィルソンの映画ベスト10にも入れたほど大好き! リーアムとオーウェンはこの時初めて会ったようですね。後の2人の友情(一般的にはあまり知られていないようですが…)の原点としても貴重な作品かもしれません。
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7.『アイ・スパイ』(2002)
・公開:2002年
・ジャンル:アクション
・時間:96分
・出演:オーウェン・ウィルソン、エディ・マーフィー、ファムケ・ヤンセン他
オーウェン・ウィルソンとエディ・マーフィーのコンビで繰り広げられる、ドタバタのスパイ物語。
職場で不当に扱われる有能なスパイ、アレックス(オーウェン・ウィルソン)はアメリカから盗まれた軍用ステルス機を取り戻すため、チャンピオンボクサーのケリー(エディ・マーフィー)と組みます。しかし、ケリーはどうしようもないワガママ。2人は何度も言い争いますが、いつしか協力し、仲良くなっていきます。
この映画もなぜか異常に低評価が多く、Twitterでも「こんなクソ映画が好きなのか?」と嫌味を言われたことがあります。
でも私は大好きだし、面白いと言うファンも一定数以上はいますよ。オーウェン本人も「なぜ叩かれるのか分からない。僕はとても楽しかったのに」と言っています。
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8.『セラフィム・フォールズ』(2006)
・公開:2006年
・ジャンル:西部劇
・時間:115分
・出演:リーアム・ニーソン、ピアース・ブロスナン、アンジェリカ・ヒューストン他
なぜこれが日本でほとんど知られていないのか、理解に苦しむ名作。リーアム・ニーソンとピアース・ブロスナンの共演というだけでも観客の気持ちをそそるはずなのに…。
執拗に追ってくるカーヴァー(リーアム・ニーソン)から必死に身を守るギデオン(ピアース・ブロスナン)。壮大な自然の中、切羽詰まった追跡劇が繰り広げられるが、カーヴァーにはギデオンを恨むだけの理由があって…という話。
シンプルですが観客を飽きさせず、ギデオンとカーヴァーの両方を善人として描いているのが良いポイント。ラストも爽やかです。
9.『トラブル・マリッジ/カレと私とデュプリーの場合』(2006)
Photo by ©︎Universal City Studios LLC
・公開:2006年
・ジャンル:コメディ
・時間:109分
・出演:オーウェン・ウィルソン、ケイト・ハドソン、マット・ディロン他
オーウェン・ウィルソン主演のコメディ。職にあぶれたデュプリー(オーウェン・ウィルソン)が新婚夫婦(ケイト・ハドソン、マット・ディロン)の家に泊まり込んでトラブルになる話で、たわいない日常もの。
この映画の魅力は何と言っても、子犬みたいに可愛いオーウェンを楽しめること。純真で無邪気なデュプリーは破天荒に見えて、意外にも真面目。ストーリーが進むごとに観客を味方につけてしまうふしぎなキャラクターです。
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10.『アフターライフ』(2009)
Photo by ©︎Anchor Bay Entertainment
・公開:2009年
・ジャンル:スリラー
・時間:104分
・出演:リーアム・ニーソン、クリスティーナ・リッチ、ジャスティン・ロング他
これはリーアム・ニーソンの独断場と言っていい映画。アクションや歴史物が多い彼の作品の中でも珍しい役で、何と霊能力のある葬儀屋!
死んだことを認めようとしない魂に向かって死を受け入れさせる人物で、リーアムの優しさと厳粛な魅力が余すところなく発揮されています。
ちなみにリーアムはこの時期くらいから、ますます魅力的になって、演技力にも幅が出てきました。60歳近くになって以降、出演するものが次々と大当たりしたのもうなずけます。
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11.『ホール・パス/帰ってきた独身生活』(2011)
Photo by ©︎Warner Bros. Entertainment Inc.
・公開:2011年
・ジャンル:コメディ
・時間:109分
・出演:オーウェン・ウィルソン、ジェナ・フィッシャー、ジェイソン・サダイキス、クリスティナ・アップルゲイト他
これは確かに、特にいい作品とは言えません。ファレリー兄弟の映画は『メリーに首ったけ』もそうですが下ネタが多く、好悪が分かれます。
本作も登場人物の多くがセックスについて話し、上品な観客だったら怒りそう。
でも主役のリック(オーウェン・ウィルソン)には好感が持てるんですよね。
登場する2組の夫婦のうち、まったく不倫行為をしなかった唯一の人物がリック。その他の3人は、程度の差はあれど全員不倫に踏み込んでしまいます。
ただ1人リックだけはトップレスの女の子を前にしても気持ちが動かず、あらためて妻への愛を自覚してキスひとつせずに去ります。
リックの誠実さがオーウェン本人の性格と重なって見え、下品なこの作品の清涼剤になっています。
12.『THE GREY/凍える太陽』(2012)
Photo by ©︎Open Road Films
・公開:2012年
・ジャンル:アドベンチャー
・時間:117分
・出演:リーアム・ニーソン、フランク・グリロ他
これはリーアム・ニーソン主演作の中でも、特に素晴らしい出来栄えの映画。
アラスカの雪原に墜落して生き残った男たち7人が狼と大自然に苦しめられ、1人またひとりと命を落としていきます。シンプルなサバイバル劇ですが、構成に無駄がなく、観客もリーアムと一緒に旅をしているような疑似体験が味わえます。
最後に1人残ったリーアム演じるオットウェイが絶望して神に向かって叫ぶシーンは圧巻! リーアムの見事な演技が迫力を生んで、とても感動します。
13.『アー・ユー・ヒア』(2014)
Photo by ©︎Gilbert Films
・公開:2013年
・ジャンル:なし(ロマンス、サスペンス、ドラマの融合)
・時間:113分
・出演:オーウェン・ウィルソン、ザック・ガリフィアナキス、ローラ・ラムジー、エイミー・ポーラー、他
これはもう、私のブログやツイートの読者には王道ですね。オーウェン・ウィルソン主演のヒューマンドラマです。
言外に語られる要素も多く、登場人物の服装や柄にまで意味を感じる、深みのある作品。オーウェン演じるスティーブの恋人アンジェラを演じるローラ・ラムジーも可愛らしくて、よく似合っています。
残念なことに、日本ではAmazonプライムの配信のみ。ちゃんとディスク化してほしいものです。
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14.『インヒアレント・ヴァイス』(2014)
Photo by ©︎Warner Bros. Entertainment Inc.
・公開:2014年
・ジャンル:スリラー
・時間:149分
・出演:ホアキン・フェニックス、リース・ウィザースプーン、オーウェン・ウィルソン他
この映画でのオーウェン・ウィルソンの出番は少ないけれど、ストーリーで重要な役割を果たします。麻薬がらみの闇組織を暴いていくミステリで、オーウェン演じるコーイは組織に利用されるサックス奏者。
彼は映画の半ば辺りで登場しますが、ここが素晴らしい! ほとんど真っ暗な中で主人公の探偵(ホアキン・フェニックス)と話をするのですが、囁き声だけで格別の存在感を出せるのには感心しました。
15.『クーデター』(2015)
Photo by ©︎The Weinstein Company
・公開:2015年
・ジャンル:アクションスリラー
・時間:103分
・出演:オーウェン・ウィルソン、レイク・ベル、ピアース・ブロスナン、他
これは日本でもかなり宣伝されていましたが、不当な評価が多く、今ではディスクの入手が困難な映画。
出張のため、家族を連れて某アジア国に赴いたジャック(オーウェン・ウィルソン)が外国人ターゲットのクーデターに巻き込まれるストーリー。筋書きは単純ながら家族愛や友情に彩られた作品で、とても感動します。
ジャックを救う役回りにピアース・ブロスナンが出演していて、彼も良い味を出しています。
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いかがでしたか? あなたの興味を引く作品は見つかったでしょうか?
海外で人気のある作品でも、日本ではさっぱり…というのはよくあること。興味があったら、どんどん観てみましょう。
そして大事なのは、批評家や映画評論サイトを信用しないこと。私の経験上、批評家の言うことは大半が的外れです。とにかく自分が興味を持ったら、観てみること。
この記事では私のおすすめを挙げましたが、これを機にあなたも【日本で埋もれたままの素敵な映画】に出会えますように!