オーウェン・ウィルソンの映画と性格

オーウェン・ウィルソン|知られざる性格をすべて公開!

『ナイト・ミュージアム』のカウボーイや『アルマゲドン』のオスカー、『カーズ』の主役の声を担当するなど、有名作品に数多く出演している、ハリウッドの人気俳優オーウェン・ウィルソン。そんな彼の真の姿について伝えるブログです。

『トラブル・マリッジ』をめぐるトラブルと意外な共演者たち

『トラブル・マリッジ』製作エピソード

 

『トラブル・マリッジ』8記事め! 何と『アー・ユー・ヒア』の解説シリーズと同じ長さになりました。

 

 今回は、

・『トラブル・マリッジ』公開前のちょっと不気味な事件

・本作に登場する見逃せない共演者たち

についてお話しし、シリーズを締めくくろうと思います。

 

 

🧸デュプリーの名を巡って脅迫される🧸 

Photo by movienosuke

『トラブル・マリッジ』を脚本家とともにストーリーを練り上げたオーウェン。基本的には平和に進んだ映画製作でしたが、ちょっと気味の悪い出来事も起きました。

「デュプリーの名は俺たちの歌に出てくる」?! 真偽不明の主張

 映画の公開間近になって、あるロックバンドからオーウェンに脅迫の手紙が舞い込みました。

「デュプリーという名前は元々俺たちが作った歌の中に出てくるんだ! 俺たちをプレミアに招待して、ちゃんと謝罪しろ!」

 

 この手紙は、あるホテルのレターセットを使って書かれ、オーウェンの弟ルークを介して届けられたそうです。

 

 このバンドの目的は何だったんでしょう? オーウェンから金品でも巻き上げるつもりだったんでしょうか。

 ルークを通して手紙を送ったのも奇妙です。あるいは彼も何か一枚噛んでいたんでしょうか?

 

 ルーク・ウィルソンのファンには申し訳ないのですが、どうも彼は信用ならないんですよね…。

 理由は↓この記事をご覧ください。

オーウェンはあっさりと敵を一蹴

 オーウェンはこの手紙を冷静に受け取り、返信を送りました。

「あなたたちの歌にデュプリーが出てくるのは聴いたことがありません。そんな歌が存在することは知りませんし、映画の名前はそのままにさせていただきます。」

 

 脅しをあっさり払いのけ、無事に映画は公開できました。

 オーウェンの返事は冷静でありながら、ピシャリとはねつける雰囲気があって痛快です。

 

 しかしロックにものすごく詳しいオーウェンに対して、こんなデタラメの脅迫をするとは呆れます…。

 

🧸興味深い出演者たち🧸

『トラブル・マリッジ』にはカメオ出演も含めると、なかなか豪華な人材が揃っています。

『氷の微笑』で有名なマイケル・ダグラス

マイケル・ダグラス コメディKnowing:20230306133200j:image

Photo by ©︎Universal City Studios LLC

「えっ、あのマイケル・ダグラス?」。そう、あのマイケル・ダグラスです。

 『氷の微笑』で主役の刑事を演じ、その他にもシリアスな役柄で知られていますね。

 

 そんなダグラスのここでの役柄は、モリー(ケイト・ハドソン)の父親トンプソン氏。

ダグラス:私はあまりコメディを演じる機会はなくてね、このオファーは嬉しかったよ。私が演じるのは、妻を亡くして、娘を溺愛している男の役だ。娘は困ったことにカールと結婚してしまう。私が演じる父親は、義理の息子を重箱の隅をつつくようにチェックするんだ。演じるのはとても楽しかったよ。

 

 ストーリーで面白いのは、トンプソン氏がカール(マット・ディロン)には冷たいのに、デュプリーには好意を見せるところ

 トンプソン氏は自分の気に入った人を釣りに誘うタイプ。カールを誘ったことは一度もありません。しかし、デュプリーに会うと初対面で「私の船で釣りに行かないか?」

 

 カールがデュプリーの首を絞めようとすると、カールを殴りつけ、モリーと一緒に付き添ってデュプリーを病院に連れて行ってやるほど親切。

 

 カールとトンプソン氏の関係については、カールにも大いに問題があると思います。

 氏はカールを気に入らないながらも、それなりに可愛がろうとしています。カールがいちいち反抗的なのが悪いんですよ。

 

 ところで、デュプリーが天井から落ちてきた時、びっくりしたトンプソン氏が一瞬カンフーのポーズをとるのは謎。

 リゾート開発社の社長のはずなのに、とっさに武術の構えをするって、よく考えると謎の人物でもあります。

セミナーで名乗るのはオーウェンの叔父さん

 

 映画のラスト、デュプリーが自分らしさを大事にするようにと説くセミナーのシーン。

 

 動画の1:22あたりで、

デュプリー:そこの白髪の紳士、あなたの名は?

紳士:ジョー。

デュプリー:違う! ジョーネス(ジョーらしさの意)だ!

 

 この白髪の男性は何と、オーウェンのおじさん! 名前も本名です。

 

 しかし、名前を聞いて「違う!」って反応するとは笑えます。

 聞いているジョーもいかにも納得したように頷くので、ますます面白いです。

自転車のファンは必見! ランス・アームストロングも登場!

ランス・アームストロング 映画

 Photo by ©︎BBC

 私はスポーツにはまったく疎いので、この映画で初めて知ったのですが、自転車レーサーのランス・アームストロングもカメオ出演しています。

 

 映画のテレビで何度かアームストロングのレースシーンが映り、カールの妄想シーンではなぜかデュプリーの小人シャツを着て現れます。

 

 エンドクレジットが終わったあとも数秒間登場し、デュプリーの本を読んで感銘を受けている様子が映ります。

 彼のファンは映画が終わった後すぐにテレビを切らないように!

 

🧸『トラブル・マリッジ』解説シリーズまとめ🧸

 今回で『トラブル・マリッジ』解説シリーズは完結となります。

 2021年の春、まだブログに不慣れな頃に書いてそのままだったので、今回は大幅なリライトになりました。

 内容自体はそのままですが、構成は大幅に変えています。

 

 まとめに各記事の概要をさっと紹介しておきますね。

1.『トラブル・マリッジ』あらすじと登場人物(キャスト)

 本作の概要を書いたものです。この映画をまったくご存じない方は、この記事から読むと楽しめると思います。

2.デュプリーとカールの設定があべこべ!

 本作ではデュプリー(オーウェン・ウィルソン)とカール(マット・ディロン)の立場や言動が噛み合わず、ストーリーに齟齬をきたしている部分が見られます。

「どのシーンが不自然か?」を挙げながら、撮影上の混乱について解説しました。

3.意外に危険なコメディ

 本作で主役を演じたオーウェン・ウィルソンにとっては一、二を争う危険な撮影でした。

4.映画に出てくるちょっと面白い風習

 ドアノブにネクタイがかかっていたら、何の意味でしょう? 本作にはこの風習が原因で起こる騒ぎが出てきます。

5.主人公デュプリーのモデルは子犬

 映画の製作過程を、オーウェンにスポットを当てて書きました。

6.デュプリーはお邪魔虫ではない

「史上最大のお邪魔虫」というキャッチコピーを信用してはいけません。根拠をこちらにまとめています。

7.デュプリーと演じたオーウェンの共通点

 これはオーウェンのファン向けになるかもしれませんが、「演じた俳優の人柄がどの程度役柄に反映されているか?」を解説したものです。

最後に余談を1つ

 オーウェンは『エネミー・ライン』と『ズーランダー』を並行したように、全く性質の異なる役柄を掛け持ちすることがあります。

 

 実はこのデュプリーもある映画とほぼ同時に撮っています。それは『ナイト・ミュージアム』のジェデダイア

Photo by ©︎20th Century Studios, Inc.

 キザな男性モデルのハンセルと敵地の追撃を生き延びるバーネット大尉を演じ分けたほどの違いはないにせよ、子供のように無邪気なデュプリーと西部の荒くれ男ジェデダイアを両立できるとは、やはり演技力を感じますね…。